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【SaPID Bootcamp 2018】SaPID漬け

どうも、頭のてっぺんからつま先までSaPIDに漬かっているオムそばです。
完全に魅了されています。

 

さて、今回は二日間にわたる SaPID Bootcamp 2018 に参加してきたので、そのレポートを書いていきたいと思います。

 

■SaPIDとは?

SaPIDとは、いわゆる"プロセス改善手法"の一つです。
定義としては"ソフトウェアプロセス改善"とありますが、あらゆるプロセス(極論を言えば、「オムそばを作るプロセス」など)に適用できる汎用的な手法になっています。

 

■SaPIDの特徴

SaPIDは、改善対象を一つのシステム(目的を達成するために、ある機能が別の機能と繋がるなどして一つの集合体となっているもの)と見立てる「システムズアプローチ」をとっています。
※これは後に記載している問題構造図を見ると理解しやすいかも。

また、プロセス上の問題を関係者全員で把握・理解・納得して、自分達が主体的に改善していく、「自律型」の方針をとっている点が、大きな特徴となっています。

 

■SaPIDの流れと、Bootcampの対象領域

SaPIDは、Step0〜9までの、全部で10のStepで構成されています。

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※出典:https://www.software-quasol.com/sapid3-0/sapid/

 

今回参加した SaPID  Bootcamp 2018 では、この中のStep0から6までを、解説を交えながら、個人個人がそれぞれが担っている仕事、PRJなどを題材にして取り組んでいました。

公式のレポートはこちら(私もチラッと写ってます)

 

■1日目

WACATEでも利用した、マホロバマインズ三浦の会議室に集合(まさか年に2回もここに来ることとなるとは)。
今回の参加者は一般参加5名、ファシリテーター参加2名の計7名でした。
参加者の傾向としては、PMやチームリーダー、プロセス改善する部隊の人など、概ねチームで問題解決したい人が集まっている印象でした。

 

1日目は、SaPID全体の概要説明と、Step0〜3を実践しました。
SaPID考案者である安達さん自ら解説してくださったのですが、非常に穏やかで気さくな方であるため、場は常に心理的安全性が保たれており、100%ワークに集中することができました。
ファシリテーターが2名 + 安達さんがついているため、疑問が生まれたらその場で質問し、解消していくことができるので、本を読みながら個人であーでもないこーでもないってやるよりもずっと理解が深まりました。


(と、1日目で"かなり完璧!あとは微修正するだけかな!"と思っていた私の成果物がこちらです(この後跡形もなくなりますが))

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ちなみに、ゴミ袋の上に付箋貼っているのは、ここで知ったやり方なのですが、持ち運びに便利なのと、水性ペンとウェットティッシュがあれば簡易的なホワイトボードになるためです。おすすめです。

 

夜はバイキング形式で食事。

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蟹!うまっ!

 

夜は、皆で集まってフリースタイルで振り返りや安達さんへ質問などをしていました(私は早めに力尽きて寝てしまいましたが...)。

 

■2日目

2日目は、Step3の続き〜6までを取り組み、最後に発表という流れでした。
昨日はあれだけ完璧と思っていた問題構造図も、一夜明けると、なんだかモヤモヤする内容に。そのモヤモヤを安達さんに聞いたところ、「一つの付箋に2つ問題がある、それを分解するとよい」とアドバイスいただきました。
それを受けて大改造した結果がこちら。

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※緑のシールは、Step4の改善ターゲット、赤いシールが改善目標

このような形で、1日目で盛大にこけてしまったことがわかりましたが、本セミナーの冒頭で安達さんが、「この場でいっぱい躓いてください。躓けば躓くほど、理解が深まっていきます」と仰っており、こけたことはあまり苦になりませんでした。
むしろ、1日目よりも数段納得感の高い成果物が出せたため、こけた甲斐があったな、とまで思いました。

先にも書きましたが、SaPIDを遂行するにあたって、心理的安全性を保つことがとても大事になります。
失敗を恐れず、思ったことを全て吐き出し、対象と100%向き合う環境を作らないと、誤った改善や、問題の隠匿に繋がってしまい、効果は出なくなります。

そのことを、このBootcampを通じて、安達さんをはじめ、ファシリテーターをしてくれた方々から教わることができました。

 

最後は、各々の成果物を皆の前で発表し、修了証を授与して解散となりました。
改めて、スタッフの皆様、そして参加者の皆様、お疲れ様でした!
今度はファシリテーター枠で参加できるよう、もっと勉強しておきます!

 

ソフトウェアプロセス改善手法SaPID入門―現場力を引き出すシステムズアプローチ

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