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SaPID 勉強会 に参加してきた

どうも、"風が強く吹いている"の神童の様子が気になって仕方がないオムそばです。
原作未読です。まさか、本番当日に風邪引くなんて…。あんなに頑張ってきたのに…。

 

さて、今回は、2019/3/1(金) に行われた、SaPID勉強会に参加してきたので、その内容と感想を書いていきたいと思います。

www.kokuchpro.com

■SaPIDとは?

SaPIDとは、"なぜなぜ分析"のような、「問題解決の手法」の一つです。
他の問題解決との違いとしては、なんといっても「自律的な改善を促す」ことに重きをおいていること。
チームの改善をしたときによくありがちな、「改善しようと思っている人の熱意が周りに伝わらず、改善が進まない、効果が出ない」という事象を解決すべく作られたアプローチで、チーム全員が改善に取り組めるような趣向が随所に見られます。

詳細はこちら

ソフトウェアプロセス改善手法SaPID入門―現場力を引き出すシステムズアプローチ

ソフトウェアプロセス改善手法SaPID入門―現場力を引き出すシステムズアプローチ

 

 

■SaPID勉強会内容

 勉強会は、講義形式30分、ワーク形式90分の計2時間で形成されており、SaPIDを全て学ぶ、というよりは、まずはSaPIDの肝である「問題構造図を作る」ところに重きをおいている印象でした。
SaPIDの細かい部分の説明は正直あまりなく、"なぜSaPIDが作られたのか?"と、"SaPIDの基本理念"、そして"問題構造図を作る流れ(STEP1~3)"を30分の中で説明されていました。

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SaPID全体の流れ(このSTEPの説明も、省略されていました)

 

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今回ワークで実施した範囲。なお、STEP1は「JaSST北陸2019 で行われた講義に対するアンケート内容」を題材にしたため、既に抽出されている状態からのスタートになりました。

具体的なワークの流れとしては、以下のような形でした。

  • 4~5人のグループに分かれる
  • SaPIDブートキャンプの経験者がファシリテーターとなる
  • アンケート内容から、自分たちでよくあると思った20個ほどのアンケートを抽出する
  • 事前に用意された時系列の切り口に付箋を当てはめていく(優秀なごみ袋ボード(?)に張り付けていく)
  • 最後に構造化する

■勉強会の感想

今回は、なんと私にSaPIDを勧めてくれたブロッコリーさんと同チームになれたため、ブロッコリーさんのファシリテーター手法を見て色々と学ぶことができました。
具体的に学んだこととしては、以下の通り。

  • "ファシリテーターをする"というよりは、"自分や周りが気になる部分や違和感を深堀してもらう"ことを意識する
  • 気になる部分や違和感とは、時系列に分けたときに複数の個所で発生しうる問題や、曖昧な言葉(チームの中で意見が合わなさそうな言葉)、一つの問題に複数問題が重なっているなど。自分の違和感などはもちろんのこと、その問題を出した時の周りの反応を意識する(疑問や、議論が発生する = 曖昧さや、時系列の課題などが存在している可能性が高い)
  • 相手の意見を引き出す際は、疑問をかみ砕き、相手が回答しやすいようにする
  • (時間に制限がある場合)解釈が複雑そうな問題については一旦議論から外す

また、終わった後に感じたこととしては、SaPIDは"習うより慣れろ"ということ。
勉強会の中で、「どんな手法を身に着けるにしても、"試行"と"振り返り"を最低3回は繰り返さないと身につかない」という言葉がありましたが、SaPIDブートキャンプに一度参加した程度では、全くファシリテートすることができませんでした。
普段から意識的に活用していき、理解を深めていくことが大切であると感じました。

とりあえず、直近は現場で洗い出された振り返り内容を、独自に問題構造図化していくことから始めていきたいと思います。

 

ソフトウェアプロセス改善手法SaPID入門―現場力を引き出すシステムズアプローチ

ソフトウェアプロセス改善手法SaPID入門―現場力を引き出すシステムズアプローチ