ボドゲを愛するテスト屋さん

ソフトウェアテストとか、ボドゲとかを自由気ままに。

"負荷テスト"と"ストレステスト"の違い

どうも、テスコンのチュートリアルに参加して久々にテストのことを考えているオムそばです。
テストは崇高。

 

さて、今回は、チュートリアルにて、講演者である にしさん が、負荷テストとストレステストについて少し触れていたので、自分の理解を深めるために、自分の持っている書籍ではそれぞれがどう書かれているか見てみました。
(関係ないけど、テストに関する本、意外と持っていないんだなぁと実感させられた。。。) 

 

 ■ソフトウェアテスト教科書 JSTQB Foundation 《第3版》

ソフトウェアテスト教科書 JSTQB Foundation 第3版

ソフトウェアテスト教科書 JSTQB Foundation 第3版

  • 作者: 大西建児,勝亦匡秀,佐々木方規,鈴木三紀夫,中野直樹,町田欣史,湯本剛,吉澤智美
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2011/11/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • 購入: 5人 クリック: 85回
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  • 負荷テスト:記述なし
  • ストレステスト:予測または仕様化した負荷、もしくはメモリやサーバなどのリソースの可用性を低減したときの限界、または、それを超えた条件でシステムやコンポーネントを評価するテスト。

(このブログに似つかわしくない小難しい表現…)
JSTQBのFoundation では、負荷テストに関する記述はありませんでした。

 

■知識ゼロから学ぶ ソフトウェアテスト

知識ゼロから学ぶソフトウェアテスト 【改訂版】

知識ゼロから学ぶソフトウェアテスト 【改訂版】

 
  •  負荷テスト:読んで字のごとく、プログラムのあらゆる部分に負荷をかけるテスト。短い時間に多量のデータを入力し、出力させ、それに伴う処理を実行させる。
  • ストレステスト:負荷テストと同義

知識ゼロから学ぶソフトウェアテストでは、負荷テストとストレステストは同義として取り扱われておりました。
ただ、書いてある内容は、JSTQBと少し毛色が違いますね。

 

■ソフトウェアテスト 293の鉄則

ソフトウェアテスト293の鉄則

ソフトウェアテスト293の鉄則

  • 作者: Cem Kaner,James Bach,Bret Pettichord,テスト技術者交流会
  • 出版社/メーカー: 日経BP社
  • 発売日: 2003/04/22
  • メディア: 単行本
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  •  負荷テスト:プログラムに対して、トランザクションを大量に発生させたり、同じリソースの大量要求を発生させるなどにより、プログラムやシステムに対して高い負荷をかけるようなテスト
  • ストレステスト:記述なし

ソフトウェアテスト293の鉄則では、ストレステストの記述がありませんでした。
この本では時間に関する記述はないんですね。

 

■ISTQB シラバス準拠 ソフトウェアテストの基礎 Foundation Level

ソフトウェアテストの基礎:ISTQBシラバス準拠

ソフトウェアテストの基礎:ISTQBシラバス準拠

  • 作者: ドロシー・グラハム,エリック・ファン・フェーネンダール,イザベル・エバンス,レックス・ブラック,秋山浩一,池田暁,後藤和之,永田敦,本田和幸,湯本剛
  • 出版社/メーカー: ビー・エヌ・エヌ新社
  • 発売日: 2008/07/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • クリック: 19回
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  •  負荷テスト:コンポーネントやシステムの動作を測定するテストの一種。負荷(例えば、並列実行ユーザ数やトランザクションの数)を増加させ、コンポーネントやシステムがどの程度の負荷に耐えられるか判定する。
  • ストレステスト:要件で定義した限界、または、それを超えた条件で、システムやコンポーネントを評価するテスト。

ちょっと待って、ISTQB準拠なのに、前述のJSTQBと違って、二つは別物として扱われているの!?
もうわけがわからないよ…。

 

■この1冊でよくわかる ソフトウェアテストの教科書

【この1冊でよくわかる】ソフトウェアテストの教科書―品質を決定づけるテスト工程の基本と実践

【この1冊でよくわかる】ソフトウェアテストの教科書―品質を決定づけるテスト工程の基本と実践

 
  • 負荷テスト:動作しているソフトウェアシステムに負荷をかけて行うテスト。次のようにさらに細かく分けてテストする場合がある。「性能テスト」「ロングランテスト」「大容量テスト(ボリュームテスト)」「記憶域テスト(ストレージテスト)」「高頻度テスト」「負荷テスト(ストレステスト)」
  • ストレステスト:極端に高い負荷をかけた状況下(短時間に、容量の大きいデータを処理させるなど)での動作を確認するテスト。

こ、今度は親子関係…。負荷テストは広義の負荷テストと狭義の負荷テストがあって、狭義の方はストレステストと同義である、と…。

 

■まとめ

結論、"負荷テスト"と"ストレステスト"は、違いがあるときもあるし、ないときもある。
重要なのは、5つ書籍があって、5通りの書き方があるんだから、この言葉がPRJの中で使われる際は、最大限注意が必要であるということ。
負荷テスト、あるいはストレステストという言葉を用いる際は、その言葉が何を表すのか、しっかりと定義し、チーム全体で共有するようにしましょう。