ボドゲを愛するテスト屋さん

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Backlog World 参加レポート③ & (仮称)プロジェクトテーマパーク レビュー

どうも、明日からの大阪旅行が楽しみなオムそばです。

 

さて、参加レポート①参加レポート② と続き、いよいよBacklog World 参加レポート最後の記事です。
書きながら、聞いた内容を整理する作業がこんなに楽しく、身に付くものとは思いませんでした。
 

■てんやわんや!イベント運営とWeb制作
  北川 俊来(Tech in Asia)

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パワポがオシャレ!!

 

本セッションでは…えと、Web制作とイベント運営の共通点の話しや…
それと、バーンアウトの話…と、なんかこう、イベントを成功させるための
ポイントなどを話されていたと思います。
以下、私の頼りないメモ。

  • Tech in Agia は、スタートアップのイベントを各地でやっている会社。
    ターゲットは「坂本龍馬」。
  • イベントは多種多様の人が関わり、様々な役割がある

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多種多様な役割

  • イベントは発注の嵐。特に、イベントの一か月前には相当なパワーが必要。(終わったあとはしばらく廃人になる)

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線がはみ出るほどのアドレナリン。そしてバーンアウト。

  • Web制作とイベント企画の共通点(backlog)
    - UI/UX をしっかり作り込まなければいけない
    - タスクの割り振りが大事…
  • ちょwwwいきなり話振られたwww
    ※タスクの割り振り方を参加者にイメージさせるために、実験台に。。。

北川さん「お名前はなんですか?」
オム「オ、オムそばです…」
北川さん「ではオムそばさん、喉が渇いたんで、今からジュース買ってきてください
オム「え?え?」
北川さん「…」
オム「???(え、なにこれ、ほんとに買いに行かなきゃいけないの?あれ?何この空気、聞いてないけど、事前にそういう説明あった?なかったよね?え?)」
北川さん「…ってタスクの振られ方しても困りますよね?このように、タスクの割り振り方も非常に重要で…」

困りますよ!!!!!!!!!

  • イベントを運営するチームを運用する際に気を付けているポイント
     - スタッフへの声掛けを忘れずに(明日には全員こないかもしれない)
     - 当事者を作業者にしない(一人一人がなんのためにやっているのか目的意識を持たせる)
  • バーンアウトを早く立ち直るためには
     - 次の予定を入れる(イベントで得たものを次に繋がる取り組みに動く)
     - トップがまず動く

てんやわんやする話を聞きに来たら、私がてんやわんやしてしまったというお話。
とはいえ、誤解のないように弁解しておきますが、講演の内容はとても興味深く、特に多種多様な要員を集めて、大規模なイベントを成功させるノウハウは非常に参考になりました。

私が指名された時のヌーラボCEO。楽しんでるんじゃありませんよっ。

 

■ヤッホーブルーイングのチームづくりと
  熱狂的なファンづくり
  原 謙太郎(株式会社ヤッホーブルーイング)

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楽しそうな原さん

 

最後のセッションは、50スライド超の大作を持ち込んだ原さんによる、チームづくりに関するお話。これを聞いたらヤッホーブルーイングのビールが飲みたくなりました。
以下、メモ。

  • ヤッホーブルーイングの社員は、自称"ビールを愛する「知的な変わり者」集団"
  • "さん"づけすら禁止、ニックネームで呼び合う
  • "水曜日のネコ"を作った時の話
    - リーダー戦略・フルラインナップ戦略のために作ったビール
    - 女性向けビール 成功事例無し
    - ターゲット:30歳前後の知的で仕事のできる女性
    - 平日夜のオフタイムにリセット
    - 素の自分を投影した姿がネコ
    - 累計1000万本の大ヒット!!

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水曜日のネコのデザイン候補。どれも一見、ビールに見えない!

  • 重要なこと:ターゲットは明確に狭く
  • 毎朝30分朝礼:仕事の話NG!
  • 大事にしていることは"経営理念浸透"

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経営理念の構成。

  •  フラット議論のためのフラット組織(フラットで健全な議論が充分な納得感や、意見の抽出ができ、それが質の高い製品に繋がる)
  • フラット組織のデメリットとして、意志決定に時間がかかる(意見がまとまらない)ことや、一定以上の意識とスキルがないとワークしづらい
  • UD(ユニットディレクター)は立候補制!自分から役職に立候補し、自分で自分をプレゼンする!
  • 今のところ社長に立候補する人は現れていない

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大事なことまとめ

 

"ターゲットは明確に狭く"は、販売戦略論として絶対に覚えておきたい言葉。
また、目的を持ち、それを達成するために、最適な組織作りを柔軟に行っている印象を受けました。
社員一人一人が活き活きとしているのが、プレゼン内容から充分に伝わってきました。

水曜日のネコ 350ml×8本

水曜日のネコ 350ml×8本

 

 

ということで、これで私が参加した全てのセッションのレポートを終わります。
一日で、本何冊分の知見を得ることができたんだろうってくらい、濃密な一日でした!改めて、運営側及び発表者の皆様、本当にありがとうございました!!素晴らしいイベントでした!!

 

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まさかのTシャツ2着(笑)
※ブロガー枠で1着、抽選で1着貰ってしまいました(笑)

 

■(仮称)プロジェクトテーマパーク レビュー

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ゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

ボドゲと聞いたら黙っちゃいられねぇ!!
ということで、Backlog を題材にしたボードゲーム『プロジェクトテーマパーク』のレビューを書きたいと思います!!
(正確には、テストプレイに参加させていただいたレビューになります)
なお、名称はまだ仮称なので、変わるかもしれません。

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街コロを彷彿とさせるデザイン

このゲームは、協力型ボードゲームで、一人のPMを中心に、テーマパークを作る計画を立て、完成に向けてそれぞれの"タスク"を消化していき、テーマパークを皆で作っていくゲームです。
テーマパークは全部で15個存在し、最終的に12個以上建てられたらプレイヤー達の勝利となります。
テーマパークには1つ1つ建設条件が付けられており、その条件は全てサイコロの出目に関連しています。
プレイヤーは自分の手番になったらサイコロを振り、出た出目が建設条件をクリアしていたら、建物を建設できます。

プレイヤーはモチベーションカード(サイコロの出目にプラスマイナスするカード)を持っており、気分が乗っているときはサイコロの目がでかくなり、逆に意気消沈しているときはサイコロの目が小さくなるようになっています。

プレイヤーの手番が一周すると、次月に進みます(ひと月 = 1ラウンド)

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プロジェクトなので毎月何かが起きます。。。(大抵悪いこと)

プレイヤー達は、ランダムで配られる役割([新人]や、[トラブルメーカー]、[エース]などなど)に応じた能力を持っています。それに応じて使えるサイコロが変わってきたり、月ごとに起きるイベントの影響を受けたりします。
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右側がバーンダウンチャート。Backlogはプロジェクトの途中から導入されます。

Backlogが導入されると、プレイヤー達のコミュニケーションが活発になり、モチベーションカードの状態を共有できるようになったりします。

以下、1プレイしてみた感想。

  • 手番時にやることや、場の状態が一目でわかるため、ルールが理解しやすく、ボードゲーム初心者でも入り込めそう
  • それぞれの役割が「あるあるw」と思わせる能力を持っているため、自分が役になりきりやすい(ゲームにのめり込める)
  • ランダムで役割が配られるため、「今度はこの役割でやりたい!」という気持ちが生まれ、中毒性がある
  • ゲームにおいて重要な、盛り上がりの二つの波(序盤-中盤における波、終盤における大きな波)があり、完成度が高い。
    - 一つ目の波:Backlog導入時の、「これからが本番だ!」という波
    - 二つ目の波:プロジェクトが終了する最終月に、成功するかしないかギリギリのラインにゴールが設定されており、「終わるのか?終わらないのか?」が最後までわからないという波

隣の部屋でセッションが行われていたため、大騒ぎはできませんでしたが、思わず声をあげてしまいたくなるような、そんなゲームでした。

ただ、テストプレイ中だけあって、いくつか気になる点もありました。こちらは一概に正解とは言い切れない内容ばかりなので、ご参考まで。

  • Backlog 導入時の効果が薄い。Backlogの宣伝も狙っているのであれば、もっと極端に効果が出るような調整をしてもよい。具体的には、Backlogが導入されたら、全員のモチベーションカードをフルオープンにする、★マークを貰うとモチベーションがあがり、モチベーションカードの数字がアップする、等。
  • 導入前をとことん苦しい状態に追い込むのも一つの手。
  • 「トラブルメーカー」に関するカードが多すぎるため、トラブルメーカーがいない時と、いる時とで全くの別ゲームになってしまう。もう少し効果を分散してもよいのではないか。
  • バーンダウンチャートの状態によって能力が変化する役割がいてもよい(火事場の馬鹿力が発生する人とか)。
  • プロジェクトが進むにつれて成長要素が入ってもよいのではないか。全員でなくてもよいが、例えば伸びしろのある"新人"は、3つタスクを成功させると、普通のサイコロが使えるようになる、とか。
  • プロジェクトなので、要員の交代が発生するイベントがあってもよいのではないか。

と、色々あげましたが、現時点でも、ゲームとして充分に面白く、プロジェクト管理をこれから学ぼうとしている人に、強くお勧めできるゲームです!

なお、値段は、岡本先生曰く100ビットコイン※多分嘘 だそうですので、お金に余裕のある人が買えばよいのではないでしょうか(適当

追加情報につきましては、ヌーラボ さんか、野望研究所 さんから発信されると思いますので、こうご期待!!