どうも、テスト設計コンテストに出るために錆び付いたテストスキルを整備中のオムそばです。
サビトレールを脳に浴びたい。
先日、負荷テストとストレステストに関する記事を書いたところ、思いの外反響がありました。皆様からコメントを多数いただき、そこから派生して別の場所で議論が生まれるなど、記事を書いて良かったと思うエピソードがたくさんできました。
さて、今回は、いただいた情報を元に、負荷テストについて改めて整理してみました。
■負荷をかけて何をしたいのか
負荷テストや、ストレステストなど、言葉の定義を考える前に、そもそも負荷をかける目的(負荷をかけて何をしたいのか)を整理してみます。
- 一定の負荷をかけて測定する(性能を測る)
- 通常利用で発生するレベル(予測、または仕様化されたレベル)の負荷をかけて挙動を評価する
- 仕様に定義されている以上の負荷をかけて、その挙動を評価する
■目的に対してテストの名前を当てはめてみる
書籍によって、多種類の負荷に関するテストがらありますが、JSTQBに準拠した形で表現すると、以下の三つに分かれます。
- 性能テスト(パフォーマンステスト):一定の負荷をかけて測定する(性能を測る)
- ロードテスト(負荷テスト):通常利用で発生するレベル(予測、または仕様化されたレベル)の負荷をかけて挙動を評価する
- ストレステスト:仕様に定義されている以上の負荷をかけて、その挙動を評価する
ここで注意ですが、人によっては、負荷に関するテストそのものを「負荷テスト」と呼ぶ場合があります。
つまり、上記三つを全てひっくるめて"負荷テスト"と呼んだり、性能だけ外出しして、"性能テスト"と"負荷テスト"の2分類に分けて呼ぶケースが多くあります。
合っている、間違っているは現場毎にで議論すればよいですが、達成すべき目的は見失わないよう注意しましょう。
■その他に見つけた負荷に関わるテスト
「この1冊でよくわかる ソフトウェアテストの教科書」によると、負荷に関するテストはストレステスト以外に、以下のようなテストに分類されています。
- ロングランテスト:長時間連続稼働させることによって処理能力や稼働率を確認するテスト
- ボリュームテスト:容量の大きいデータ、もしくは大量のデータを処理できるかを確認するテスト
- ストレージテスト:リソースが不足している状況下での動作を確認するテスト
- 高頻度テスト:一定時間内に、繰り返し大量の処理を行った際の動作を確認するテスト
その他にも、システムにかける負荷を上げ続け、限界点を計る「限界テスト」や、負荷などによって障害が発生した後の挙動を検証する「障害テスト」などがあるみたいです。
【この1冊でよくわかる】ソフトウェアテストの教科書―品質を決定づけるテスト工程の基本と実践
- 作者: 石原一宏,田中英和,田中真史
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2012/01/28
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 12回
- この商品を含むブログ (9件) を見る
ソフトウェアテスト教科書 JSTQB Foundation 第3版
- 作者: 大西建児,勝亦匡秀,佐々木方規,鈴木三紀夫,中野直樹,町田欣史,湯本剛,吉澤智美
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2011/11/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 5人 クリック: 85回
- この商品を含むブログ (12件) を見る