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もしもあの人がテストエンジニアだったら② じっちゃんの名にかける編

 

金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿(1) (週刊少年マガジンコミックス)

金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿(1) (週刊少年マガジンコミックス)

 

 どうも、Amazonアソシエイトをはじめて存分に使う気満々のオムそばです。

 

前回の誰得記事のまさかの続編です。もしもテストの記事を読みたくて迷い込んでしまった人は、すぐ閉鎖空間にとらわれてしまう高校生が来る前に立ち去るのが吉です。

 

 

ソフトウェアテスト293の鉄則

ソフトウェアテスト293の鉄則

 

 あらためて、事の発端を簡単に説明すると、ソフトウェアテスト293の鉄則の中に、テストで推理力が必要って書いてあったので、じゃあ名探偵とかは最強のテスターなんじゃね?と思い立って、検証してみようって記事を書きたくなったわけです。

以上、説明終わり、本題に入ります。

 

■もしも金田一一がテストエンジニアだったら

今回検証するのは、自身はそれほど有名ではないが、「名探偵の孫」という印籠により容易に警察に捜査協力してもらえる高校生探偵金田一一だ。

彼は高校生であるため、前回の"あれれ眼鏡"のように、「そもそも小学生だから仕事ができない」という大きな障害は存在しない。
また、IQ180の頭脳と、前の人が使ったトイレの便座が上がっていたかどうかまで目ざとくチェックできる観察眼をもってすれば、テストエンジニアとして大活躍すること間違いないのではないだろうか?

彼が仮に、現場のテストエンジニアとして入った場合、どのような働きを見せるだろうか?

 

■行く先々で遭遇する、凶悪なエンジニアたち

もし彼が現場を渡り歩くテストエンジニアだった場合、彼はきっと毎回非常に困難なプロジェクトに立ち向かうことになるだろう。
なぜなら、彼の行く先々には、物々しいあだ名を持った、凶悪なエンジニアが必ず潜んでいるからだ。
"業務後の魔術師"(やたら残業する上に不具合を作り込むエンジニア)や、"招かれざる客"(読んでもいないのにMTGに参加してきて引っ掻き回すベテラン)"首狩り武者"(人を何人も辞めさせているという意味で)"亡霊兵士"(帰ったはずなのに夜中に更新履歴が残っている)など、聞くだけで一般のテストエンジニアは震え上がってしまうような人物と、不運にもなぜか必ず遭遇してしまうのである。

 

■名探偵の会議力

行く先々で、凶悪なエンジニアと遭遇し、いずれも打ち負かしてきた金田一。
彼はテスターとして、どのようにエンジニアを黙らせてきたのか?
それは、彼のぐうの音も言わせない完璧なまでの会議力(ファシリテーション能力)にある。

彼はまず、凶悪なエンジニアを吊し上げる晒しあげる際、関係者全員を会議の場に集める。
その際、対象者には会議の目的を告げない(告げると急きょ休んでしまったり、早退してしまう恐れがあるため)。

全員を集めた後、彼は問題点を一つ一つ丁寧に説明していく。質問は随時受け付ける形式で、反論に対しても感情的になるのではなく、理路整然と論理的に返答する。
また、問題点が理解しづらそうな場合、実際に起きた問題を実演をすることで、関係者全員の理解を得ている。会議の進め方が実に上手いといえる。

そしてとどめに、その問題を引き起こしたエンジニアを指摘する。反論の余地はない。苦し紛れに言い訳をしたとしても、理論武装した金田一に対しては無力である。

 

■不安要素

ファシリテーション能力にしか言及していないが、最初に述べた通り、観察眼が鋭いことや、説明能力(これは不具合報告する能力などにも通じる)が高いことなどは、テストエンジニアとして非常に優れていると言える。
しかし、一見完璧に見える彼がテストエンジニア、というよりも、一社会人として活躍するには、一つどうしても、不安になる点が存在するのだ。
それは何か?金田一少年の事件簿を読んだことのある人なら、きっと感づいているはずだ。

 

 

 

…そう、「セクハラ」である。

 

「もう、はじめちゃんたら…!」でおなじみの、幼馴染の美雪に対する数々のセクハラ行為(ここは健全なブログなので、画像はとてもじゃないが載せられない)、なぜ許されているのか不思議なレベルで日常的にセクハラをしている。
セクハラされている側はなぜか軒並み菩薩のような心を持っているか、彼に好意を抱いているかのどちらかであるため、直接セクハラで訴えられることはないが、会社組織に所属している場合、直接行為を受けていないその他の社員が見たときに、どう思うだろうか?
そんな大きなリスクを背負ったテストエンジニアを抱えるのは、プロジェクトとして非常にリスクが高く、きっと誰も彼のことを雇わないだろう。

 

ということで、今回も、あまり良い活躍ができそうにない、という検証結果に終わってしまった。
次回は本シリーズの最後、「やめなさーーーーい!」と言ってほしいランキング10年連続1位(ソースは私)のあの人で締めくくりたいと思う。